肩こりは日本人の国民病になっています。
しかし肩こりがひどくなると頭痛も併せて起こる人って結構多いんです。
肩こり単体でも相当つらいのですが、さらに頭痛も襲ってくるとなると本当に大変です。
当院にもそういった症状を訴える患者さんがたくさん来院されます。
来院される患者さんの中で、大半の方は頭痛薬を飲むなどして対処した過去があるようです。
そうした日々に耐えるのがしんどくなって、施術を受けにこられます。
薬にはできることなら頼りたくないはずです。
そこで今回は肩こりからくる頭痛の原因はなんなのか?
また、どんな治し方があるのかについて解説していきたいと思います。
肩こりからくる頭痛でお悩みの方はぜひこれを読んで参考にしてくださいね。
頭痛にも種類があります
一言に頭痛といっても、大きく分けると3つの頭痛があります。
それぞれ、痛みが出る原因が異なります。
・緊張型頭痛
・片頭痛
・群発頭痛
このうち肩こりからくる頭痛は緊張型頭痛になります。
肩こりからくる緊張型頭痛とは?
緊張型頭痛では、痛む場所がこめかみや後頭部の締め付けられるような痛みになります。
程度にもよりますが、我慢できないほどの痛みではありません。
頭痛がひどくなってくると嘔吐してしまう方もいますが、緊張型頭痛の場合は少ないです。
肩こりなどでは首や肩の筋肉が硬く緊張状態になっています。
なぜ、首や肩の筋肉が硬くなると頭痛が起きてしまうのでしょうか?
肩こりが起こる前から順番に解説していきます。
1.長時間同じ姿勢や不良姿勢などで首や肩の筋肉が緊張して硬くなる。
↓
2.首や肩に通っている血管が収縮する。
↓
3.頭に行く血液量が減少する。
↓
4.血管内に老廃物が溜まり、炎症を起こす。
↓
5.プロスタグランジン(発痛物質)が血管から出される。
↓
6.その結果頭痛が起こる。
このような一連な流れで肩こりが起き、その上頭痛も起こるのです。
人間の身体って本当によくできていますよね・・
慢性的に肩こりがある人は首や肩周りの筋肉が本当に硬くなり、その硬さに身体が慣れきっている
状態なんです。なのでかなりの確率で頭痛も併発します。
この流れからわかるように、頭痛薬を飲んで痛みを抑えている人は、4で起きている炎症を
抑えているだけなので、薬が切れるとまた痛くなってしまいます。
炎症を抑えてばかりではなく、炎症が起きない身体に変えていくことが大切です。
緊張型頭痛かも?その特徴とは?
頭痛にも種類があるため、あなたが感じている頭痛が緊張性頭痛なのかどうかわかりません。
次にあげるポイントにあてはまる場合は緊張型頭痛である可能性が高いです。
☑頭がキューっと締め付けられるような痛みがある。
☑吐き気や嘔吐はない
☑肩こりを慢性的に感じている
☑肩が凝って辛いときに頭痛も出てくる
☑数日間同じような頭痛が続く
☑我慢できないほどの痛みではない
☑めまいなどはない
肩こりからくる頭痛の治し方
上記の☑にあてはまった人は緊張型頭痛である可能性が高いので、次に紹介する
解消法をやってみてくださいね。
緊張型頭痛は日常生活に気を付けると驚くほど良くなります。
1.長時間の同じ姿勢は避けよう
パソコンなどのお仕事をしている人は長時間同じ姿勢でいることが多いです。
同じ姿勢を続けると同じ筋肉ばかりに負担が集中するため、肩や首の筋肉が硬くなります。
しかも画面に集中するあまり、頭の位置がどんどん前に行ってしまいます。
そうすると首や肩や背中の筋肉が頭を支えようとして、余計に緊張してしまいます。
ですのでデスクワークをされている人は特に気をつけてください。
デスクワークでなくても、家でテレビを見たりする時でも同じ姿勢ばかりとらないように
してくださいね。意識することは、たまに立ち上がって身体を動かしたり、首を動かしたり、
とにかく身体に動きをつけることです。
2.ストレッチを取り入れよう
同じ姿勢が続きがちな時は積極的にストレッチを取り入れましょう。
肩甲骨の動きがなくなってくると、筋肉も動きがなくなります。
ですので肩甲骨がよく動くストレッチをいくつかご紹介します。
手を後ろで組み、そのまま上に挙げていきます。
挙げたところで10秒キープしてください。↓
腕を下に垂らした状態から、肘を伸ばしたまま両肩を真上に挙げます。
これは10回前後行います。↓
この2つのストレッチは肩甲骨が良く動くために背中周りの筋肉もよく動きます。
そうすると筋肉に血流が流れるので、筋肉の緊張がほぐれます。
3.全身をしっかり温めよう
身体を冷やしていいことってあまりないんですね。
肩こりの場合も冷やすのではなく、温めましょう。
方法として1番いいのは、やはり入浴でしょう。湯船に浸かりましょう。
シャワーだけで済ませることが多い人は毎日湯船に浸かる習慣をつけましょう。
時間がない時でも、できる限り身体を温めてあげてくださいね。
4.運動する習慣をつけよう
運動習慣のある人の筋肉は、柔軟性があって柔らかい事が多いです。
運動すると身体の血行が良くなるからです。
なかでもおすすめの運動はウォーキングや水泳などの全身運動になるものです。
血液の循環が最も効率のいい運動になりますので、気軽に始められるウォーキングから
はじめてみてはいかがでしょうか?最初から1時間以上も歩く必要はありません。
気長に続けることが大事になるので、最初は20分ぐらいからでも構いません。
5.睡眠時間をしっかり確保しよう
睡眠時間がバラバラの不規則な生活や、睡眠時間が短い人は肩こりになりやすいです。
人間は寝てる間に身体の疲れを回復しますので、これがしっかりできていないと
慢性的な身体の痛みの原因になります。睡眠不足は肩こりや頭痛だけではなく、
内臓にも悪影響を与えてしまいますので、しっかり寝てくださいね。
6.栄養バランスのある食事を意識しよう
ビタミンB1が不足することによって、身体の中の疲労物質である乳酸が蓄積され、
筋肉のだるさや痛みにつながります。その他栄養素が不足しても、
身体が冷えたり、血液量が少なくなったりしてしまいます。
栄養の偏りや不足は肩こりになりやすい状態を作ってしまいますので、栄養バランスを考えた
食事を取るように意識しましょう。
まとめ
肩こりからくる頭痛の治し方を6つ紹介しました。
6つのすべてが生活習慣に対する方法です。このことから、肩こりは生活習慣病といえるでしょう。
今回紹介した6つの方法をしっかりと実践すれば、肩こりや肩こりからくる頭痛も
改善に向かっていくはずです。
これらを実践してみてもあまり変化がみられない場合は、生活習慣を変える+整体が必要に
なります。整体で身体をある程度の状態にまで戻してあげる必要があります。
ひどくなる前に生活習慣で肩こりや頭痛をコントロールできるようになりたいですね。